ダイエット ボディメイク

整形外科医がトレーニングベンチの特徴・選び方を考えてみる。

自宅トレーニングでの必須アイテムのひとつとも言えるトレーニングベンチ。
様々なメーカーからな様々な種類のトレーニングベンチが発売されています。

自宅トレーニングの充実のためにも購入をオススメしますが、選ぶポイントがいくつかあります。

選ぶポイントは
・リクライニング機能
・シートリクライニング機能
・付属機能
・収納機能
です。選び方・特徴を知っておくことで失敗や後悔のない購入となるでしょう。

トレーニングベンチとは

自宅トレーニングを充実させてくれる

自宅でのトレーニングは移動なく時間を問わず手軽に始めやすいです。しかし器具なしでトレーニングを行うとなるとどうしてもトレーニング種目に限界があります。

ボディメイクを成功させるにはトレーニング継続が必須です。
継続するためには気分としてもカラダとしても飽きさせないことが重要です。

前提としてダンベルを併用してになりますが、トレーニングベンチを自宅に導入することで行えるトレーニング種目が飛躍的に増加します。

胸・肩・腕・背中・脚・臀部など正に全身のトレーニング種目を扱えるようになるのです。

自宅の椅子やソファーでは代用がきかない

ベンチと聞くと自宅にある椅子やソファーでいいでしょ。という意見もあるかと思います。
しかしやはりトレーニングベンチと名を打っているだけあって違いがあるのです。

クッション性

トレーニングを行う際は適度の硬さが必要です。ソファーのように柔らか過ぎるとカラダが沈み込み支障となりますし、木製の椅子ように固いと痛くてトレーニングの弊害となっていまします。
トレーニングベンチの適度なクッション性が必要となるのです。

高さ・幅・奥行

サイズも適度なサイズが必要とされます。ベンチに仰向けになるトレーニングでは両肩が出ることでトレーニングを行えますので幅広のソファーでは代用が効きませんし、もちろん床でもダメです。
またいで行うトレーニングもありますので通常の背もたれがあるソファーではやはりダメです。
片足を乗せて行うようなトレーニングなどもあり、適度な高さも必要とされます。

追加機能がない

後にも述べますが、トレーニングベンチにはリクライニング機能などの追加機能があるものがほとんどです。
リクライニング機能がさらにトレーニング種目の拡充に重要となりますが、いくら家庭の椅子やソファーにリクライニング機能が付いていたとしても様々な角度調節などは難しいでしょう。

安定性・耐荷重性

通常の自宅の椅子の場合4本足という場合がほとんどですが、トレーニングベンチでは通常4点+4点どおしが面で支える構造をしているものが多く、ちょっとやそっとでは傾きません。

またアジャスタブルダンベル30kg×2などの重量を扱えるようになってくると自身の体重も含めて150kgぐらいになることは多々ありますが、トレーニングベンチであれば耐荷重性という面でも心配がありません。

増えるトレーニング種目例

別記事でオススメさせてもらっているアジャスタブルダンベルとの併用が前提になりますが、実際に増えるトレーニング種目を確認してみましょう。

(インクライン)ダンベルフライ、(インクライン)ダンベルベンチプレス、プルオーバー

ショルダープレス、インクラインサイドレイズ、インクラインフロントレイズ、サイドライイングリアレイズ…

インクラインアームカール、インクラインハンマーカール、プローンインクラインダンベルカール、ダンベルスカルクラッシャー…

背中

ワンハンドベントオーバーローイング、インクラインダンベルローイング、プルオーバー…

臀部・脚

ヒップスラスト、ブルガリアンスクワット…

挙げていけばいけばキリがないぐらいですが、これだけトレーニングメニューが充実するということです。

トレーニングベンチの弊害

トレーニングベンチの弊害も確認をしておきましょう。

部屋のスペースをとる

なんと言っても一番は部屋を占拠してしまうことでしょう。
最近は折り畳み式のものも販売されていますが、そんな都合良くトレーニングをする場所と収納をする丁度良いスペースとが近距離であるとは限りません。

結局収納できるといっても面倒になり出しっぱなしになるというオチもあるあるです。

また折り畳み式を選択することで、耐荷重性の低下などは注意しなければいけません。

引っ越し・捨てる時に困る

普段の生活には支障がなくとも引越しなどの際に困ります。
トレーニングベンチだけでだいぶスペースを取ってしまいますし、いざ捨てようにも大変です。

大きくて頑丈が故の弊害ですね。

トレーニングベンチの選び方

ようやく本題になりますが、トレーニングベンチ購入に際し後悔しないためのポイントを確認しておきましょう。

インクライン機能

インクライン機能は必須です。
インクライン機能がないだけで行えるトレーニング種目が減ってしまいます。

少なくともその名と通り‟インクライン”がトレーニング名についている種目はやれなくなってしまいます。

最近のものはほとんどインクライン機能は付いていますが、トレーニングを充実させるための購入のはずですので確認はしておきましょう。

シートのインクライン機能

インクライン機能と併せて座るシートの部分にもインクライン機能が付いているかということも重要です。

インクライン機能を使用してカラダを斜めにして行うトレーニングでは当然斜面にそってカラダがずり落ちようとします。
そこでシートもインクライン機能で起こしV字にすることがずり落ちが防止できます。

シートがフラットのままでもトレーニングができない訳ではありませんが、ずり落ちるカラダを脚で支えるという余計な労力が発生してしまい、けっこうストレスです。
トレーニングの質も低下させてしまいます。

是非欲しい機能のひとつです。

付属機能

個人的にはインクライン機能とシートのインクライン機能で十分だと考えますが、ネット検索をしてみると様々な機能を持ち合わせているトレーニングベンチが見つかると思います。

注意していただきたいのは何事にも通ずるところはありますが、いろいろ機能を付けるとメイン機能が落ちる可能性があるということです。

付属機能の構造のせいでインクライン機能で行えるトレーニングがやりづらくなってしまっては本末転倒です。

‟どうしてもこれだけはやりたい”というこだわりの種目がなければあえて付属機能は付けないことをオススメします。

折り畳み式

最近では折り畳み式の収納に向いたトレーニングベンチも発売されています。

収納自体は良い機能と考えますが、耐荷重性などが低下してしまってはいけません。
折り畳み式を購入の際は必ず耐荷重性などを確認しましょう。

また折り畳み式で耐荷重性があるということは、相応の重量となっている可能性もあります。

毎回相当の重量のベンチを出して・収納してという労力を考えると、結局毎回収納しなくなるかもしれないというリスクは先に把握して品定めをする必要があるでしょう。

まとめ

①トレーニングベンチはアジャスタブルダンベルとの併用で自宅トレーニングの質を飛躍的に向上させてくれます。

②自宅の椅子やソファーでは代用が効きません。

③増えるトレーニング種目は胸・肩・腕・背中・臀部・脚と全身です。

④インクライン機能は必須です。シートのインクライン機能も欲しいです。

⑤付属機能を欲張り過ぎると本来の機能を失いがちですので注意して選びましょう。

 

ABOUT ME
jack-wall
現役の中堅整形外科医です。日本整形外科学会専門医。専門は肩と膝です。 筋トレ歴は20年ほど。 日々いかに整形外科医として成長し、ヘルスケアも意識しながらの継続的な筋トレが行えるかを考え邁進しています。