最近の‟フィジーク”ブームの影響を受け三角筋のトレーニングを行っている男性がジムで増えていると感じています。
しかし男性でこれから筋トレでカラダを鍛えていこうという方であればいきなり‟三角筋”のトレーニングに重点を置いてやる方は少なく‟大胸筋”、‟上腕二頭筋”、‟腹筋”といったところが人気でしょう。
ましてや女性で三角筋を積極的に鍛えている方はかなり少数派です。
しかしながら三角筋は男女を問わず積極的に鍛えていきたい部位であります。
なぜなら上半身で一番大きな筋肉だからです。
そして大きいということは人体にとって必要な筋肉とも言えます。
また小さな筋肉より大きな筋肉を使った方が効率的ですよね。
三角筋の重要性を知り、是非三角筋を積極的に鍛えていきましょう。
三角筋とは
三角筋とはカラダと上腕をつなぐ筋肉であり肩を象徴する筋肉で、肩を動かす際に大きな役割のある筋肉です。
細かくは起始部(カラダについている部分)の違いで前部・中部・後部と別れます。
停止部は同じで上腕骨外側(三角筋粗面)です。
前部
鎖骨の遠位(外側)1/3から始まり、上腕骨に停止します。
主に肩関節の屈曲(腕を前方に挙げる動作)に関与します。
中部
肩峰から始まり上腕骨に停止します。
主に肩関節の外転(腕を外に開く動作)に作用します。
後部
肩甲骨肩甲棘に始まり上腕骨に停止します。
主に肩関節の伸展(腕を後方へ伸ばす動作)に作用します。
上半身で一番大きい
あまりイメージがないかもしれませんが三角筋は上半身の中で大胸筋をおさえて一番多きな筋肉です。全身の中でも3番目に位置するぐらい大きいのです。
肩の動作の中心的存在
三角筋は前部・中部・後部に分かれており、肩関節の動作の中心的な存在です。
過去の報告では内転の動作以外はすべての肩関節の動作に関与しているとされています。
トレーニングをしている方であれば、ベンチプレスや腕立て伏せの際に三角筋前部、ショルダープレスなどの際に三角筋中部、背中のトレーニングの際に三角筋後部といった具合で自然と使用していることが多いです。
大きいが故に必要な筋肉
生物の進化において必要のないものは退化していくのが常です。
四足動物であった頃のなごりであったとしても現代まで大きな筋肉として残っているのには実際に日常生活でも使用されているという背景があるでしょう。
椅子から手をついて立ち上がる時(屈曲:三角筋前部)、頭上で作業をする時(外転:三角筋中部)、ものを後ろに引く時(伸展:三角筋後部)などのようにあらゆる生活場面で自覚なく活躍しているのです。
しかし30代を超えたらヒトの筋肉は自覚なく徐々に減っていきます。食事コントロールのみで体重のキープができていたとしても脂肪と筋肉の比率は若い頃とは変わってしまっています。もちろん三角筋も例外ではありません。
意識して大きく必要な三角筋を鍛えていきたいです。
大きいが故にトレーニング効率が良い
ダイエット・ボディメイクを成功させるには継続するしかありません。
継続するには小さな成功体験の繰り返しが必要です。
非効率的なトレーニングをしては結果が出ずに挫折してしまします。
つまり効率的なトレーニングを行う必要があり、効率的なトレーニングとはまずは大きな筋肉をターゲットとしたトレーニングを行うということにつながっていきます。
全身3番目の大きさを誇る筋肉を放っておく手はないでしょう。
三角筋をメインターゲットとしたトレーニングを加えることをオススメします。
見栄えにも大きく関わる
三角筋は‟見栄え”にも大きく関わります。男女を問わず見栄えの変化を自覚することができたのならダイエット・ボディメイクのモチベーションにもつながります。
時に鏡で自身と向き合うのも良いことですよ。
男性
三角筋は肩の最外側に位置する大きな筋肉であり肩幅に直結します。服で隠れていたとしても大きく張り出せば‟逆三角形”の体型へと導いてくれます。
最近は‟フィジーク”という競技に人気があり、フィジークで三角筋の広がりが重要視されることから有名youtuberなどの方は凄まじい三角筋をされています。
フィジークyoutuberからの影響もあってか最近はジムで積極的に三角筋のトレーニングをしている人をよく見かけますが、あえて肩幅はいらないという方でなければ良い目標・モチベーションとして参考にしていくのもありでしょう。
女性
女性で三角筋に重点を置いてトレーニングをしている方は未だに少ないのが実情です。女性の場合、男性とは反対に広い肩幅は敬遠されるという背景があるからでしょう。
しかし脚のトレーニングなどと同じで筋肉が大きくなって困るということはそうそうありません。ましてやトレーニング初心者であれば尚更です。
三角形は腕の付け根に位置しますので、引き締まった二の腕の根本に位置することになります。三角形がなければ自然と二の腕の付け根がたるんで見えてしまいます。女性の場合はドレスやノースリーブなどで肩を出すことがありますよね。つまり三角筋は見栄えに関わっていると言えます。
女性であれば二の腕のトレーニング、引き締めトレーニングは好きですよね。三角形も見逃さずにトレーニングすることでよりよい引き締め効果が得られます。
「肩幅が広くなんじゃ..」といった余計な心配をして三角筋トレーニングをしないのはもったいないですよ。
怪我には注意しましょう
三角筋を鍛えること自体は非常にオススメなのですがやはり怪我には注意が必要です。
ベンチプレスや腕立て伏せといった種目で肩を90度など大きく外転した状態、またサイドレイズなどの肩を外転させる種目ではインピンジメントという上腕骨の大結節という部分が肩甲骨の肩峰と衝突する現象が起こりがちです。
上腕骨の大結節には腱板が付着しており、繰り返しの衝突により腱板損傷を引き起こしかねます。
ベンチプレスや腕立て伏せの際には肩の外転角度に気を付ける、サイドレイズの際は外転し過ぎないように注意するなどの意識は必須と言っていいでしょう。
まとめ
三角筋は大きな筋肉であり肩関節の動作の中心的役割を果たしています。
三角筋は上半身で一番、全身でも3番目に大きな筋肉であり、日常生活においても自然と使用している場面が多い肩関節の動作の中心的な存在と言える筋肉です。
大きな筋肉を鍛えることが効率的であり成功への近道です。
大きな筋肉は人体に必要な筋肉であり大きな筋肉を鍛えるということは効率的なトレーニングと言えます。
他のトレーニングで無意識に使用されていることも多いですが三角筋をメインターゲットとしてトレーニングに取り入れる価値ありです。
見栄えにも関わる
男女を問わず三角筋は見栄えにも関わる筋肉です。見栄えの違いを自覚できればトレーニングのモチベーションにもつながります。
怪我には注意しましょう。
三角筋のトレーニングでは腱板損傷がリスクと言えます。始めから怪我に留意した安全なトレーニング方法を実践・習得していきましょう。