日本は貯金大国であります。また保険も大好きです。理由は老後のためにとか将来の何かあった時のためにといった理由がほとんどです。
しかし将来100%必要と言える筋肉のことは忘れられがちです。
貯金と同等に貯筋は重要と言えます。
放っておくと筋肉が減っていくという現実と社会の実情を知っておきましょう。
そして将来に備える意識を自分のカラダにも向けてあげましょう。
日本のジレンマ
①日本は貯金大国
最近話題の岸田政権。「一億総株主」と掲げ、約2000兆円(特にその内の半分ほどになる現金・預金)の日本の個人金融資産を動かそうとしています。
日本人は米国などと比較すると未だに貯金が大好きで、投資はギャンブルというイメージが大きいです。いつか来るかもしれない何かの恐怖に対して元本割れリスクのない形で貯蓄をしているのです。
貯蓄をしている人の割合としては全世帯で見ても80.3%
2016年国民生活基礎調査[各種世帯の所得等の状況](厚生労働省)
にも及ぶそうです。
貯金理由の第一位は”老後の備え”(59.6%)
ワイズローン「貯金実態調査2019」
です。何となく日本人であれば感覚的にわかりますよね?
②日本人は保険が大好き
日本人は保険も大好きです。こちらもいつか起こるかもしれない恐怖に対しての備えです。
医療保険の全体の加入率は73.1%
公益財団法人生命保険文化センターの「令和元年度 生活保障に関する調査」
と高い割合です。
こちらも感覚的にわかりますよね!
③筋肉の貯蓄はされません。
貯金が大好き、保険も大好きな日本人ですが、”貯筋”はどうでしょうか?貯金・保険の理由としてただ漠然と将来が不安だからという理由が多いですが、自分が動けなくなる・健康でなくなるかもという不安は想像が追いつかず置いてけぼりとなっているのです。
いくら将来のために金融資産を残していっても、それを使うことのできるカラダがなければなんともなりません。
運動習慣がある人は男性で33.4%、女性で25.1%です。
年齢階級別に見た割合は男性では40 歳代で最も低く8.5%、女性では30歳代で最も低く9.4%です。厚生労働省の令和1年(2019)「国民健康・栄養調査」
貯金・保険の割合と比較をすると明らかに数字の乖離があるのが現実です。
自分のカラダは一生替えの効かない車と同じ
現在、世界一の投資家と言われるウォーレン・バフェット氏の言葉ですが「自分の身体は一生乗り続ける取替の出来ない車と同じ」という有名な言葉があります。1000億ドルと言われる個人資産を持ち御年90歳を超える現役の投資家の言葉となると重みが違います。
健康をおろそかにしてガタが来ても乗り換えることはできません。
健康でい続けるために常日頃からメンテナンスを怠らない貯筋が必要なのです。
筋肉は100%減っていきます。
保険とは本来「起こる確率は少ないが、実際に起こったら大変」という問題にかけるものと言われています。
しかし、筋肉の減少は将来的には100%起こってしまいます。誰しもそれをわかってはいるのですが、その100%やってくる事態に備えていかないのはマズイですよね。
目標
①貯蓄、保険と違い貯筋は数字で見えないのが難点
貯金も保険もシュミレーションをして、いくら貯まっている、この時にはいくら貰えるなどの数字を見て安心でき、モチベーションにもつながります。
しかし、筋肉・健康はあるのが当たり前であり失われるまで実感を持って重要性に気づくことはなかなかできません。また成果として数字では見えないことが多いです。身近なところで言えば、血圧・腹囲・体重などは当てはまりますが、ある程度数字が落ち着いてしまえばその数字も予防的なものであり、実感がなくなりモチベーションの低下、つまり挫折につながってしまうのです。
②数字的な目標を持って管理しましょう
一般には特に運動をしなければヒトは30歳ごろより筋肉は減少していき、60歳まで年間0.7%のペースで減少し、60歳以降は加速し年間2%となる(80歳での最大筋力は60歳時の半分となってしまいます)と言われています。
いくら賢明に筋トレを行っても現在の医療では最終的には筋肉は減っていきます。貯筋で言うと今ある状態のカラダをなるべく維持していく、もしくはだいぶ体力が下がっているのであれば一旦改善をしてから維持をし筋肉の減少スピードを緩やかにするのが目標になります。
貯金・保険の積み上げていく形とは反対の、取り崩しのペースをなるべく緩やかにするという形ですので、ウォーキングがメインの方は距離を決めて時間を計測する、筋トレがメインの方は回数・重量など計測して自身の状態を数字で管理ができるのがよいでしょう。
③リスクとベネフィットを考えてバランス調節をしましょう
お金持ちほど健康に時間・お金を費やします。そうは言っても「時間がない」、「お金がないから」などの声はどうしても聞こえてくると思います。人それぞれ仕事や生活スタイルなどは様々なので一概には言えませんが重要なのはバランスと考えます。
誰しも多少の無理の後に風邪を引いて数日寝込んだぐらい経験、数日を失うことの後悔をしたこともあるでしょう。風邪ぐらいであれば修正が効くことが多いです。
しかし、後々になって貯蓄・保険をせずに後悔しても先に立たないと同様に、カラダのメンテナンスを怠った結果で治しようのない故障をカラダに抱えてしまっては正に後悔先に立たずという状態に陥ります。
個人個人でのリスクとベネフィットを考えてバランスの調節は必要です。20代の内は少しずつ習慣化していき、30代以降は貯筋の比率を少しずつUPしてメンテナンスの割合を増やしていくことが重要と考えます。
まとめ
日本人は貯金・保険に比べて、貯筋をしている人が少ないです。病気の種類によってはいくら高額なお金を支払っても健康なカラダは二度と帰ってきません。
貯金・保険と同様に若い頃からの日々のメンテナンスが重要です。
貯金・保険とバランスをを整えて貯筋も確実に行い将来に備えましょう。